
味噌を冷凍庫で保存すると、賞味期限は約1年から2年ほどになります。
普通に冷蔵室に入れおいた場合は2~3ヶ月で食べ切ると良いと言われていますから、ずいぶん長く持ちますよね。
味噌は冷凍してもカチカチにならないので、解凍の手間なく使うことができるのもうれしい点です。
冷凍保存の際の注意点としては、味噌が空気に触れないことが重要です。
したがって、密閉できる保存容器やホーロー製の容器に移し替えることで安心して長期間保存できます。
また、使うときの便利さを考えて、味噌を小分けにして冷凍する方法もおすすめです。
この記事では、冷凍した味噌の賞味期限、劣化を防いで品質を保つために最適な保存方法、おすすめの容器についてお伝えしていきます。
冷凍保存した味噌の賞味期限
冷凍保存した味噌の賞味期限は1年から2年ほどと、通常より長くなります。
冷凍することにより、味噌の発酵や微生物の増殖が抑えられるからです。
意外と短い味噌の賞味期限
味噌は、常温で保存することもできる食品です。その場合3ヶ月から最長1年の賞味期限が一般的です。
劣化するまでの期間は塩分濃度や添加物の有無などで変わってきますし、冷蔵保存しても開封後は2~3ヶ月で食べきりたいものです。
冷凍することで、美味しく食べられる期間がおよそ1~2年にのびるので、冷凍室で保存するのがおすすめなのです。
ただし、家庭用の冷凍庫は度々開け閉めされるため温度が安定しません。
この結果、解凍と再冷凍を繰り返すことで味噌に霜が付いたり、品質が低下することがあります。
なので、冷凍した味噌もなるべく早く使用することをお勧めします。
賞味期限を過ぎた味噌は食べられない?
味噌は発酵食品なので、賞味期限を過ぎたとしても多くの場合食べられます。
ですが、状態によっては食べるのに適さないこともありますので、冷凍していても気を付けましょう。
食べられる場合
- 白カビが発生している
- 色が濃くなっている
- 水分が分離している
表面に白いカビが付いた場合でも、その部分を除去すれば食べることができます。しかし、カビが生えた状態で放置すると風味が損なわれるので、早めに取り除くことが重要です。
色が濃くなるのは熟成が進んでいるサインですので、食べても大丈夫です。
味噌の成分と水分が分離していても、食べるのに支障はありません。
食べないほうが良い場合
- 黒くなって酸味や苦みがある
- 加工味噌が変色している
- 球状の異物がある
気温の高い場所(27℃以上)で保存された味噌は発酵が過度に進むことがあります。味が落ちていることが多いため、食べない方が良いでしょう。
減塩味噌や出汁入りの味噌は傷みやすく、色の変化が腐敗のサインです。このような状態になった味噌は食べない方が安全です。
開封後放置された味噌は、発酵ではない異常な反応を起こすことがあります。このような状態の味噌を食べるのは避けましょう。
賞味期限は品質の保証期間であり、期限を過ぎたからといってすぐに危険になるわけではありません。
また、保存状態によっては賞味期限内であっても品質が悪くなることもあります。
消費期限だけに頼らずに、食品の状態をよく見て、怪しいと思った場合は食べるのを控えるようにしましょう。
味噌は冷凍したまま使えるってホント?
味噌を冷凍しておくといい理由として、賞味期限がのびる以外にも、実は「冷凍庫で保存しても固まらない」ということがあります。
冷凍庫に入れておいても、料理に使いたいときにはすぐに使えるというわけなんです。
冷蔵しているものよりもべたつかないので、かえって扱いやすいと感じるかもしれませんよ。
味噌は高い塩分と糖分を含んでいるため、通常はマイナス30度以下でなければ凍結しない性質を持っています。
家庭用冷蔵庫の冷凍室は大体マイナス18度で設定されているため、味噌がカチカチになってしまうことはありません。
発酵する食品である味噌は、冷凍することで発酵が一時的に止まり、風味や味が変わることなく、購入時の品質を長期間維持できるんですね。
冷凍庫で味噌を保管しておく方法
冷凍保存を行う際は、味噌が空気に触れないようにして、酸化を防ぐことが重要です。
味噌が空気にさらされると、風味が低下するおそれがあるためです。
ここでいくつかの味噌の冷凍保管方法をご紹介します
・密封できる容器に入れて冷凍する
・便利なサイズに小分けしてから冷凍する
それぞれくわしく説明していきますね。
購入時の容器のまま冷凍
小さめ(500gくらい)の容器に入った味噌なら、そのまま冷凍庫に入れて大丈夫です。
開封して毎日の料理に使ってもいいですが、使うたびに味噌の表面をならしてラップでピッタリ覆ってから蓋をすると酸化防止になります。
袋入りの味噌もそのまま冷蔵庫に入れるのがおすすめ。
なぜなら、開封したときに袋がきれいにはがれるため、容器に移しやすくなるんです。
容器に移したり小分けにしたりする場合も、いったん袋のまま冷凍すると、味噌がべたべたせずに扱いやすくなりますよ。
密閉容器での冷凍
冷凍に対応している密閉容器を使用し、味噌を移します。
表面を平らに整えた後、蓋をするまえにラップを一枚はさみましょう。
ラップを密着させるすることで、味噌が空気に触れる部分を最小限に抑えられます。
小分けにしてから冷凍
一度、または数回分の量だけを小分けにし、それをラップで包んで密閉容器や保存袋に入れて冷凍庫で保存します。
少しずつに分けることで、冷凍庫からの取り出しや蓋の開閉による劣化を防ぐことができますし、冷蔵室に小出しにすることもできます。
味噌汁一杯分ずつの「味噌玉」を作っておくのもいい方法。
冷凍に適した容器の選び方
冷凍保存に使える容器は、冷凍に対応していること、密封力が高いことが条件になります。
家庭用の冷凍庫がマイナス18℃ということをふまえて、容器に書いてある品質表示をチェックしましょう。
ちなみに我が家の、味噌を入れている容器ですが、底に「ポリプロピレン、140℃、-20℃、725ml」とありました(見えますか?)。
冷凍に向いている容器の種類には、
・ホーローまたはガラス製の容器
・しっかりと密閉できるタッパーやジッパー付きの保存袋
が挙げられます。
味噌は匂いが強いので、専用の容器を用意することをおすすめします。
本体がホーローやガラスでも、蓋がプラスチックなら匂いが残ります。
ホーローとガラス製容器の特徴
ホーローやガラス製の容器は臭い移りが少なく、耐久性が高いため、長期間使用できます。
基本的に耐冷性がありますが、ガラス製品の中には冷凍に対応していないものもあるので使用前に確認してください。
シール蓋になっているものや、中央にあるシリコン製のボタンを押すことでしっかり密封できる蓋がついているものは味噌の酸化を防ぐのにぴったりです。
蓋が密閉できないタイプもありますが、その場合はラップをしっかりと密着させてから蓋をすることで対応しましょう。
ホーローの味噌ポットや、密閉できるガラス容器がおすすめ!
密閉容器やジッパー付き保存袋の利用法
密封できるタッパーや、冷凍対応のジッパー付きの保存袋が使えます。
味噌の参加を防ぐため、タッパーはラップをしてから蓋をし、保存袋はしっかり空気を抜いてから冷凍してくださいね。
また、小分けにして保存しておくと、取り出すたびに空気に触れることが減るのでおすすめです。
鮮度保持効果のあるエンバランス加工がされたプラスチック容器がおすすめ!
我が家も味噌用にエンバランスの丸い容器を使っています。
さいごに
冷凍で保存した味噌の賞味期限、冷凍の仕方などについてご紹介してきました。
・冷凍した味噌は、解凍せずに使うことができます
・酸化を防ぐため、空気を抜いて冷凍してください
・適切な密閉容器を使用することで、味噌の品質を長く維持できます
・正しい保存方法により、味噌の美味しさを長期にわたり楽しむことができます
栄養価の高い大豆を主原料とした、発酵食品である味噌。健康のためにも常備しておきたい食品ですよね。
安心して美味しく食べるために、冷凍保存を試してみてはいかがでしょうか。