鮪の刺身が変色しても大丈夫?
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マグロを買ったばかりなのに、食べる時に色が変わっているのを見つけたことはないですか。
マグロの色が変わると見た目も気になるし、まずは生で食べても大丈夫かどうか心配になりますよね。

こういう場合、家でどう判断するかってむずかしいものです。
どんな色の変わり方だったら安全で、どんな変わり方だったら食べない方がいいのか、今から詳しく説明しますね!

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マグロの刺身の色が変わっても、食べても大丈夫?

マグロのお刺し身

マグロの刺身が色が変わっても、買ってからちゃんと冷蔵庫に入れて新鮮さを保っていたら、たいていの場合は安心して食べられます。
色がどう変わるかについて、これから詳しく話しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

茶色く変わったとき

茶色く変わることは、冷凍されていたマグロを解凍するときによくあることで、時間が経つにつれて変色がひどくなります。

これについてはあとで詳しく話しますが、変な臭いがしなければ食べても大丈夫です。

茶色くなるのは、切ったところだけでなく、全体にもあったり、点々としたりすることもあります。

黒っぽく変わったとき

赤身のマグロが茶色を通り過ぎて黒っぽくなると、「食べても平気かな?」と不安になりますよね。

でも、茶色く変わったときと同じで、変な臭いがしなければ食べても大丈夫です。
臭いがしない場合は、味も変わらないことが多いです。

特に冷凍されていたマグロを解凍するときに失敗すると、黒くなることがあります。

時々、筋のように黒い部分があることがありますが、これはマグロの血合いで、食べても平気です。

緑色に変わったとき

スーパーでたまに見かける、ちょっと古くなったマグロに見られる色の変わり方です。
カビみたいに見えることもありますが、実は食べても大丈夫です。

味も変わりなく、衛生的にも問題ないとされています。

マグロの刺身が変色する理由とは

鮪の刺身

マグロの刺身が色を変えるのにはいくつかの理由があります。
ここでは変わったのが何色かによって、その理由を詳しく説明していきますね。

茶色や黒色に変わるとき

マグロが茶色や黒色に変わる主な理由は「酸化」です。
特に、冷凍されたマグロを解凍するときによく起こります。

この色の変わり方は、マグロの血液に含まれる「ミオグロビン」という成分が空気と反応して酸化するからです。
酸化は特にマイナス3度からマイナス10度の温度のときに早く進むので、解凍時に茶色や黒色になりやすいんです。

また、温度が急に上がると、ドリップ(うす赤い汁)がたくさん出ることがあり、これが味を落としたり、色が変わったりする原因になります。

マグロの味や品質を保つためには、家で冷凍マグロを解凍するときには、時間をかけてゆっくり解凍することが大切です。最適な解凍方法については後でお話しますね。

さらに、冷蔵庫の扉を頻繁に開けたり、特に夏場に温度が高くなると、冷蔵庫の中の温度が一定に保たれにくくなって、色が変わることがあります。

緑色に変わるとき

緑色に変わるのは、血液中のヘモグロビンが関係しています。

マグロを切るときに、血液中のヘモグロビンが分解されて、ビリベルジンという色素が出てきて、緑色や青、時には虹色に見えることがあります。

この変色は安全性には影響しないので、食べても大丈夫です。

黒い筋や斑点があるとき

マグロの表面全体ではなく、部分的に黒いかたまりや斑点が見られるものは、これはマグロの血合いで、安心して食べられます。

筋状に見えることもありますが、これは人間でいう「あざ」に似たものです。
マグロを釣り上げたときや処理が適切でないときに、内出血してしまった結果生じることがあります。寄生虫に見えるかもしれませんがまったく心配いりません。

食べない方がいいマグロの刺身の見分け方

刺し身が臭い

実際に食べない方がいいマグロは、単に色が変わっただけでなく、見た目や臭いでわかるのでよく観察することが大切です。

スーパーで買ってきたマグロには、賞味期限が書いてありますよね。この「賞味期限」を「消費期限」ととらえて、期限内に食べるのがいいでしょう。

見た目で判断するポイント

・ドリップ(血液のような汁)がねばっとしている
・ドリップがあると同時にマグロの表面もぬるっとして、糸を引いている
・形が崩れているように見え、ハリがない

臭いで判断するポイント

・強い生臭さがある
・アンモニアのような、鼻を突くような臭いがする

さらに、適切な温度管理がされていないと、食中毒のリスクがあります。
以下のような場合は絶対に食べないでください。

・買った後、車の中などで長時間放置して、冷蔵庫にすぐに入れていない
・何度も冷凍・解凍を繰り返したりと、繰り返し温度変化があった
・食べたときに舌に刺激を感じたりしびれる感じがする

これらの状況では、ヒスタミンという毒素が含まれている可能性があります。

吐き気や下痢、熱が出たり、発疹が出たりする食中毒の症状があったら、すぐに病院に行くことをおすすめします。

マグロの刺身の色が変わらないようにするには?

マグロの柵

マグロの色が変わるのが気になるなら、買ったその日に食べるのが一番いいです。
また、温度の管理がとても大事です。そのために気をつけるべきポイントと、冷凍マグロの解凍の仕方を紹介しますね。

マグロの色が変わらないようにする4つのポイント

①冷蔵庫で保存する

低温で保存すると、鮮度が保てます。常温で置かないで、できるだけ低温の場所、例えば冷蔵庫のチルド室などで保存しましょう。

②ドリップを拭く

買ってきたままの状態ではなく、トレーやパッケージから出して、キッチンペーパーでドリップを拭き取ってください。色が変わるのを少しでも遅らせることができます。

③しっかりと包んで保存

酸化による変色を防ぐためには、ドリップを拭いた後、密閉できる容器や袋、もしくはラップでぴったりと包んで保存するといいです。

④冷凍マグロは冷凍庫で

一度解凍したマグロを再び冷凍するのはよくありません。冷凍で買ったマグロは、冷凍庫で保存しましょう。

冷凍マグロを解凍するときのポイント

マグロが色を変えるのは、酸化や急激な温度の上昇によってドリップがたくさん出るからです。
なので、冷凍マグロを解凍するときは、時間をかけて冷蔵庫でするのがおすすめです。
常温で急速に解凍するのは避けましょう。

冷凍マグロの解凍の手順
①ぬるま湯で3%の食塩水を作ります
(海水に近い濃度:水500mlに対して塩大さじ1)
②食塩水で冷凍マグロを洗います
③キッチンペーパーで水分をしっかりと拭き取ります
④半解凍状態になるまで常温におきます
⑤ラップや密閉容器で、冷蔵庫に入れ完全に解凍します

これらの手順を守ることで、茶色や黒っぽく変色するのを防ぐことができます。

寿司屋さんではマグロの刺身を数日寝かせるらしい

マグロのお寿司のイラスト

寿司屋さんでは、入荷したばかりのマグロをすぐに使わずに、2~3日くらい寝かせることがよくあるそうです。

この「寝かせる」という過程には、マグロのおいしさを増やしたり、食感を柔らかくしてちょうどいい歯ごたえを出す効果があります。

新鮮な魚がいつも一番いいわけではなくて、実は釣りたてのマグロは身が締まっていて、ちょっと硬い感じがすることがあるんです。

スーパーの生マグロは、釣り上げられてから数日たっていることが多く、食べごろの状態で店に出ていることが普通です。
なので、買ってきたマグロを家でわざわざ寝かせる必要はないんですね。

自分で寿司屋さんのように熟成させてみたいときは、温度の管理に気をつけて試してみることもできます。

ただし、熟成させる過程はとても繊細で、間違えると腐ってしまうかもしれないので、注意が必要です。

まとめ

マグロの刺身が茶色や黒に変色していても、あるいは緑や虹色に見えたとしても、たいていの場合は食べられることがわかりました。

この変色の原因は主に酸化や温度変化にあり、マグロの血合いだったり、血液中のヘモグロビンの影響だったりで、腐っているわけではないんですね。

色が変わるのを少なくするためには、温度をしっかり管理すること、買ったらできるだけ早めに食べることがポイントです。

ただし、特定の臭いや見た目があるときは、腐っている可能性が高く、食べない方がいいので慎重に判断してください。

ぜひご家庭で、新鮮で美味しいマグロの刺身を楽しんでくださいね!

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