買ってきたチャーシューにはタコ糸が巻かれていたり、糸で縛った跡がついていますね。チャーシューのレシピを見ても、塊肉をタコ糸で縛る工程があります。
チャーシューを作るときにタコ糸を巻く理由は、形を整えるためです。
見栄え良く格好いいチャーシューを作るために、タコ糸を巻くんですね。
ただしそれだけかというと、他にも理由はあります。
そこで今回は、チャーシュー作りでタコ糸を巻くのはなぜか、タコ糸の上手な使い方、さらにはタコ糸なしで作るコツまで紹介します。
家庭で美味しいチャーシューを作ってみたい方、もっと手軽に作る方法を知りたい方は、ぜひ最後まで読んでくださいね。
チャーシューはタコ糸でなぜ縛るのか
タコ糸でチャーシューを縛る主な理由は、形を整えることにあります。
市販のチャーシューのきれいな丸み、実はタコ糸のおかげなんですよ。
タコ糸の使用は、見た目だけでなく、他にもいろんなメリットがあります。
ここでは、タコ糸を使う大きな利点をご紹介します。
・肉汁の流出を最小限に
タコ糸は、文字通りタコ(空に飛ばす凧)を上げるための太めの糸ですが、しっかりした糸なのに素材にやさしいんです。
煮込み中、鍋の中で肉は自然に揺れます。
料理中に肉を動かして形を整えることもありますが、無理に動かすと肉汁が流れ出てしまいます。
タコ糸でしっかり縛ることで、肉の動きを抑え、形を保ちつつ肉汁を閉じ込めるんですね。
タコ糸が選ばれる理由は、以下の特徴があります。
・耐熱性がある
・適切な太さと強度がある
食品に触れるし、高温にもなるので、化学繊維は避けたいですよね。
細い糸では強度不足で肉をしっかり固定できないことも。
安全性と機能性を考えると、タコ糸はベストな選択です。
ただし、タコ糸といっても、園芸用として売られているものもあり、化学繊維が入っていたり衛生面で心配な場合があります。
タコ糸は必ず食品用、調理用として販売されているものを使ってくださいね。
料理用タコ糸はどこに売ってる?
チャーシューや煮豚に使う調理用のタコ糸は、スーパーやホームセンターのキッチン用品コーナー、100円ショップなどで見つけられます。
でも、タコ糸は保管で匂いや色が変わることがあるので、大量購入は控えましょう。
ちなみに、タコ糸のような料理用のひもは、ローストビーフやターキーを縛るために外国料理でも使います。お肉屋さんに売ってあるらしいです。
タコ糸で縛るのは少し面倒な作業ですが、チャーシュー用のネットを使えば、タコ糸を巻く手間なしで、同じ効果が得られます。
効率的だからか、市販の焼き豚にはよく使われていますよね。
ネット通販で探すと業務用が多いですが、メール便で少しだけ買えるショップもあります。
タコ糸の上手な使い方
美味しいチャーシュー作りのコツ、タコ糸の巻き方を詳しくみてみましょう。
こちらの動画がわかりやすかったです。
まずタコ糸を用意します。長さは、お肉の長さの5倍が目安です。
お肉の長い方の辺が15cmとすると、タコ糸は80cmあれば大丈夫でしょう。
糸の端は5センチほど残しておきましょう。
結び目から垂直に糸を引き、2cm間隔で巻いていきます。
このとき、タコ糸を手のひらを使って輪にし、お肉を通すようにして2cm下を縛ります。
たて糸をよこ糸に引っ掛けながらきれいな十字ができるようにします。
この作業を繰り返して端まで終わったらお肉を裏返します。
裏側のよこ糸にたて糸をからませながら通していきます。
最初に残した糸の端に、しっかり結びます。
もっとしっかり縛りたいなら、たて糸を増やしてもいいですね。
縛る時は、肉の形を崩さず、キツすぎないように適度な力加減で行います。
文章で説明するのは難しく申し訳ないのですが、動画を見ても難しいと感じたら、糸をグルグル巻くだけでも大丈夫です。
大切なのは形を保つことです。その点を意識して巻いてくださいね。
それでも面倒!という方のために、次の章では、タコ糸を使わずにチャーシューを作る方法をお伝えします。
タコ糸なしで簡単チャーシュー
タコ糸が手元にない、家庭料理だしもっと手軽にチャーシューを作りたい、という方も安心してください。
タコ糸を使わずにチャーシューの形を整える方法を3つご紹介します。
まず、使う豚肉ですが、一般的にバラ肉を使うことが多いチャーシューですが、ロース肉のほうが型崩れはしにくいです。
ただし、バラ肉に比べて脂身が少なく、高温で固くなりやすいので、低温でじっくり加熱するようにしてくださいね。
また、もともと形の良いブロック肉を選ぶのも大事なことです。
アルミホイルを使う方法
アルミホイルで型くずれを防ぐ方法です。
下味をつけたお肉をアルミホイルで巻き、フライパンやグリル・オーブンで加熱してください。
発火する可能性があるので電子レンジには入れないでくださいね。
だいたい火が通ってしっかりしてきたら、ホイルを取り、タレでゆっくりと煮込みます。
火を止めてから1時間程度、余熱でじっくりと味を染み込ませます。
煮込む時は肉が崩れないよう注意しましょう。
輪ゴム(太いもの)
耐熱性のあるポリ袋(アイラップ)やラップにくるんだお肉を、太めの輪ゴムで巻いて形を整えます。
この場合は、お鍋で茹でてください。
直火にふれたり、オーブンやグリルを使ってはいけません。
圧力鍋を使う
圧力鍋を使えば、調理時間が短いので、型崩れする間もなくしっかりと味がしみたチャーシューを作ることができます。
まず、フライパンでお肉の表面にきれいな焼き色がつくまで焼きます。
その後、圧力鍋に調味料とともに肉を入れます。
強火で圧力がかかり、シュシュッと音がしたら、弱火にして20分間調理します。
火を止めてからは、ピンが完全に下がるまでそのままにしておきます。
フタを開けたら、もう一度火をつけて、時々肉を転がしながら煮汁を煮詰めます。
この時、ゆで卵や大根を加えて一緒に煮込むと、さらにおいしくなりますよ。
まとめ
チャーシューはなぜタコ糸で縛るのかというと、主に形を整えるためです。
タコ糸は見た目の美しさだけでなく、肉の形崩れを防ぎ、肉汁の流出を最小限に抑える効果もあります。
タコ糸の上手な使い方にはコツがあり、動画などを参考にするとよいでしょう。
しかし、タコ糸を使わずにチャーシューを作る方法もあります。
アルミホイルや圧力鍋を使う方法は特に手軽で、形を整えやすいです。
タコ糸やネットを使っても、タコ糸を使わなくても、家庭で美味しいチャーシューを作ることができます。
料理の楽しみを広げるためにも、ぜひこれらの方法を試してみてください。