冷蔵庫が急に冷えなくなると、どう対処すればいいのか悩みますよね。
通常、冷蔵庫の平均寿命は約9年程度とされています。食品を日々冷やすため、絶えず動いているため、相当なストレスがかかっているはずです。
買ったばかりだと思っていても、数年で故障することも珍しくないため、油断は禁物です。
ここでは、冷蔵庫が冷えなくなった際の対応方法をご紹介します。
冷蔵庫が故障したかもしれないと思ったら確認するのはここ
冷蔵庫の故障は意外と頻繁に起こりますが、特に「冷えない」問題に焦点を当てて解説します。
まずは取扱説明書をチェックしてくださいね。
トラブルに対する対処法が記載されていることが多いので、該当するものがないか、何か対応できる点がないかを探してみましょう。
以下に、冷蔵庫によっては異なることもありますが、一般的によくある原因についてお伝えします。
冷凍室が機能しているかをチェック
冷蔵庫が十分に冷えていない、あるいは全く冷えないと感じるとき、最初に冷凍室が機能しているかを確認してください。
冷蔵庫を冷やすコンプレッサーは、大抵の場合、冷凍室側に設置されています。
そのため、冷凍室が冷えていれば、コンプレッサー自体は問題ないと判断できます。
冷蔵庫内が過剰に詰め込まれていないかチェック
冷蔵庫内に物を多く詰め込むと、冷気が行き渡らずに十分に冷えないと感じることがあります。
冷凍室では、詰め込んだ食品が保冷材のような役割を果たし、お互いを冷やすため、冷却効率が向上します。
しかし、冷蔵庫の場合は、詰め込み過ぎは避けるべきです。
ドアのパッキンの状態をチェック
冷蔵庫のパッキンが劣化して、外気が漏れていることもあります。
ゴムの隙間から暖かい空気が入り込むと、冷蔵庫の冷却機能が低下したり、霜がつく原因となることがあります。
パッキンの汚れが原因であれば、拭き取ってきれいにすることで改善する場合もあります。
冷蔵庫の設定温度をチェック
特に節約を心掛ける方に多いのが、冷蔵庫の設定温度の問題です。
冬季に温度設定を低くしてそのままにしておくと、夏場に冷蔵庫が十分に冷えないことがあります。
夏に冷蔵庫が冷えていないと感じたら、設定温度が低すぎないかを確認してみましょう。
冷却ファンの動作をチェック
考えられる次の原因は、冷却ファンの故障です。
冷却ファンは、冷凍室からの冷気を冷蔵室に送る役割を担っています。
このファンが故障していると、冷凍室は正常に機能していても、冷蔵室が冷えない状態になります。
確認方法としては、冷蔵庫の内壁を取り外して直接見る必要がありますが、機械に不慣れな方には難しいかもしれません。
そんな時は、冷蔵庫の裏側に耳を近づけて、ファンの動作音がするかどうかでチェックできます。
ファンの動作音がしない場合は、故障の可能性があり、交換が必要になるかもしれません。
冷気の吹き出し口に霜がついていないかチェック
冷却ファンが正常に動作している場合は、冷蔵庫の吹き出し口に霜がついていないかを確認しましょう。
吹き出し口が霜で塞がれていれば、冷気が流れなくて冷えないのは自然なことです。
食品をラップせずに入れたり、まだ温かいものを入れると、霜がつきやすくなります。
また、まとめ買いをして冷蔵庫に詰め込むことも、霜がつきやすくなる原因ですので、注意が必要です。
霜がついている場合は、一旦冷蔵庫の中身を全部出し、コンセントを抜いて霜を溶かして取り除きます。
その後、水分を拭き取って、庫内に水分が残らないようにすることが大切です。
霜を取り除いて冷蔵庫が正常に冷えるようになれば、原因は霜のつまりであったと判断できます。
多くの冷蔵庫には「自動霜取り」機能がついていますが、この機能が正常に作動しない場合もあります。
電源を入れ直すことで、冷蔵庫内に溜まった電力を放出し、機能をリセットすることで改善することもありますが、もし繰り返すようなら考えものです。
冷凍室も冷えない場合は、より深刻な故障が考えられるのです。
電源を入れ直しても改善しない場合は、修理や買い替えが必要になるかもしれません。
一度直ったようにみえても、同じ問題が再発する場合は、何らかの不良が潜んでいる可能性があります。
使用年数や保証状況を確認し、早めの対応をお勧めします。
冷蔵庫故障時に食品を守る方法
冷蔵庫が機能しなくなると、最も心配なのは「食品の腐敗」です。
特に、夏期は食品が短時間で傷んでしまいます。
冷蔵庫が故障し、電源をオフにする場合は、とりあえずクーラーバッグやスチロールボックスを利用しましょう。
短期間でも食品を冷やすことが可能です。
保冷剤があれば一緒に使用するとさらに安心です。
念のために大型の保冷剤とアイスパックを冷凍しておくといいですよ。
冷凍機能が正常である場合は、冷凍可能な食品ならできるだけ冷凍室へ移してしまいましょう。
多くの肉類や魚類は冷凍保存が可能なので、迅速に移動させることで食品の保存期間を延ばすことができます。
冷えない冷蔵庫内に食品を放置しておくと、腐敗による悪臭が生じ、それが冷蔵庫内に染み付くことがあります。
修理後もその臭いはなかなか消えないため、放置せずに対処することが重要です。
冷凍室も故障した場合の緊急対処法
冷凍室が機能しなくなると、冷凍されていた食品は徐々に解凍されてしまいます。
可能な限り冷凍室のドアを開けずに、内部の冷気を保持することで、一時的に冷蔵庫として機能させることはできますが、それも限界があります。
購入した冷凍食品や作り置きのおかずなど、たくさん冷凍していると思いますが、できるだけ早く使い切るようにしましょう。
食品のロスは避けられないこともありますが、このような場合は仕方がありません。
残念ながら、消費できない食品は廃棄することをお勧めします。
以前触れたように、冷蔵庫のコンプレッサーは主に冷凍室側に配置されています。
冷凍機能が故障すると、冷蔵機能も同様に影響を受けるため、状況は非常に厳しいものとなります。
可能であれば、早急に新しい冷蔵庫を購入し、迅速に配達・設置を依頼するのがベストな対応策となります。
冷蔵庫が届くまでどうやって過ごす?
冷蔵庫を修理に出したり、買い替えるまで「冷蔵庫がない」という状態になると、その間がとても困りますよね。
特に夏はたいへんです。
野菜は通常、室温でも保存可能ですが、痛みやすいこともあります。
冷蔵庫の野菜室から室温に移すと、急速に劣化する恐れがあるため、早めの消費が求められます。
日々の食料品は、当日消費する分だけを購入するのが最も実用的で安全でしょう。
どうしても使い切れない食材に関しては、クーラーバッグや他の保冷用容器に氷と一緒に入れておくと良いでしょう。
冷凍機能が利用できる場合は、家庭で作成した保冷材の活用も可能です。
しかし、冷凍機能も故障している場合は、スーパーで手に入る非食品用の氷をもらったり、氷を購入することをおすすめします。
これらの方法は食品ロスを減らすのに役立ちますが、忙しい方には負担が大きいかもしれません。
冷蔵庫の修理や新しい製品の配送が迅速に行われることを祈りながら、何とか乗り切りましょう。
さいごに
冷蔵庫が故障すると、代わりが効かない家電であるため、家庭にとって大きな問題になります。
食品を無駄にしないよう過度に気を使うと、健康を害することもありますので、無理は禁物ですよ。
いつかは壊れる日が来る家電ではありますが、日頃から冷蔵庫に過度な負荷をかけないよう、使い方に気を付けることも大切。
過剰な詰め込みやドアの開けっ放しを避けるようにしましょう。
冷蔵庫の不調が現れたとき、例えば冷凍庫の食品が完全に凍らないなどのサインがある場合があります。
アイスクリームや氷が「凍ってはいるが少し柔らかい」と感じるなどの小さな変化にも注意し、早めの対応を心掛けると安心です。