長期間クローゼットにしまっていた衣服からの不快な臭いは、空気の流れが良い場所での外干しが有効です。
それでも臭いが消えない場合、衣服にアイロンのスチームをかけると効果があります。
それでもとれそうにない臭いの場合は、洗い直しをするほかありません。
長期間着ていない衣服を着ると、臭いだけでなくかゆみまであったりしませんか。
それを防ぐには、シーズンオフに服をしまうときから気を付けることがあるんです。
この記事では以下のトピックについて詳しく解説します。
・長期保管した衣服の嫌な臭いの取り方
・防虫剤の臭いが付着した衣類の臭い消し
・臭いが付かないように衣服を長期保管する方法
・しまっていた衣服でかゆみを感じたときの対処法
・しまっていた衣服でかゆくなる原因とその対策
これから衣替えをする方や、長期間保管した衣服の臭いやかゆみに悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
長期間保管後の衣服が臭う…どう対処すればいい?
長期保管していた衣服から嫌な臭いがする場合の対処法は以下の通りです。
カビがあるかどうかチェックする
・カビが見つかった場合は、処分する
・カビがない場合は、外干しや洗濯を試みる
衣服に付着してしまった不快な臭いの主な原因は、
・衣服の繊維に染み付いた汗や皮脂
・完全に乾かないうちに保管され、湿気が雑菌の増殖を促している
・洗剤の残留物が臭いの原因になっている
などがあります。
つまり、カビや雑菌、湿気を取り除くことで臭いを消すことができます。
まずは臭いがする衣服や周囲の衣服を調べ、カビの発生がないかチェックしましょう。
カビが見つかった場合は、種類によっては落とせることもありますが、取り除けない場合は処分することが望ましいです。
たとえ臭いがそれほど強くなくても、カビは衛生的に問題があるためです。
カビがなかった場合
カビがない衣服の場合は、以下の方法で臭いを消しましょう。
軽い臭いであれば、空気の流れが良い場所で外干しを行います。消臭スプレーを使うのも効果的です。
すぐに着用したい場合や外干しでも臭いが取れない場合は、アイロンのスチームを使いましょう。
スチームが使用可能な衣服であれば、通常通りアイロンをかけても構いません。
スチームNGの場合は、アイロンから遠ざけて蒸気を当ててください。
それでも臭いが強い場合は、洗い直しが最善の策です。手洗いでも洗濯機でも構いません。
酸素系漂白剤を使用して浸け置き洗いを行うと、より効果的に臭いを取り除くことができます。
さらに、細菌や雑菌の繁殖を防ぐためには、
・洗濯後はすぐに干す
・しっかりと日光に当てて乾燥させる
・風通しの良い場所で干す
・表裏を均等に乾燥させる
などの注意が必要です。
防虫剤のにおいが付いた衣類の消臭テクニック
防虫剤のにおいが染みついた衣類の消臭には、陰干しを試してみてください。
無香料の防虫剤を使えば、においの問題は発生しませんが、香り付きタイプや昔ながらの安価な防虫剤を使用すると、強いにおいが衣類に残ることがあります。
まず、他の臭いと同様に、風通しの良い場所で衣類を干すことが有効です。
ただし、日光により防虫剤の成分が衣類を変色させる可能性があるため、必ず陰干しを行ってください。
干す前に除菌消臭スプレーを使用すれば、シワを伸ばす効果もあるので、手元にあれば使うといいですね。
特に強い臭いがある場合は、カビや湿気の臭いと同様に、アイロンのスチームを使って消臭する方法が有効です。
注意点として、防虫剤の香りには慣れてしまいがちです。
自分では気づかないことが多いので、時間を置いてから改めて臭いを確認することが大切です。
スプレーやアイロンなどで対処すれば手っ取り早いと感じられるかもしれませんが、できれば洗濯しなおすのがいちばん確実で早いのかもしれません。
防虫剤以外の原因として、プラスチック製の収納ケースが原因で変な臭いが衣類に移ることがあります。
これは、プラスチックが経年劣化により発する臭いですので、湿気や防虫剤の場合と同様に、臭いを取り除くようにしましょう。
プラスチックの臭いを防ぐためには、衣替えの際にケースを掃除して消臭することが効果的です。
ケースを除菌シートや清潔な湿ったタオルで拭き、乾いた布で水分を拭き取ります。日光による変形を避けるため、日陰で2~3時間置いておくことが望ましいです。
臭いがつかないように衣類を長期保管するコツ
臭いを防いで衣類を長期保管するためには、衣替え前の洗濯や収納の仕方に注意することが大切です。
仕舞い洗いのコツ
衣替え前の最終洗濯では、十分なすすぎを行って汚れだけでなく洗剤も完全に洗い流すようにしましょう。
また、皮脂汚れは暖かい温度の水で落ちやすいため、仕舞い洗いの際は冷たい水ではなく、できればお湯を使用すると良いでしょう。ただし、風呂の残り湯はおすすめしません。
衣替えでの収納のコツ
臭いを防ぎながら衣類を長期保管するためには、
・収納ケースの清掃
・衣類をゆったりと収納
・除湿剤の使用
などが重要です。
湿気やカビの臭いも衣類につくと気になります。衣類を詰め込み過ぎると湿気がこもりやすくなります。
そのため、適度なスペースを持って収納することが大切です。
除湿剤を収納ケースの近くに置くことで、湿気対策が強化されます。
さらにおすすめなのが晴れた低湿度の日に衣類を陰干しすることですが、換気だけでも虫や臭いの発生を抑えることができます。
干す時間がなくても、収納ケースの蓋を開け、クローゼットや押入れの扉を開いて換気をすると良いですね。
長期間着ていない服がかゆくなる場合の対処法
長くしまっていた服を着たときにかゆみを感じるとしたら、原因はダニです。
かゆみを解消する方法には、以下のような対処をするといいです。
・スチームアイロンを使用したあと掃除機で吸い取る
・熱湯で消毒し、その後通常通り洗濯する
・コインランドリーの乾燥機を利用する
・専門のクリーニング店に依頼する
ダニは高温と乾燥に弱いため、衣服を着る前にこれらの処理を行えばかゆみを避けられる可能性が高いです。
洗濯して干すだけではダニは退治できません。
洗濯でダニを落とすことは可能ですが、それが他の衣服に移ることがあるんです。
また、ダニを退治するには60℃以上の高温が必要なので、天日干しではダニを完全に退治するには温度が不十分です。
以下に具体的な対処方法をご紹介します。
ただし、高温に弱い衣類もあるので、熱処理を行う際は洗濯表示を確認してくださいね。
スチームアイロンを使用して掃除機で吸い取る
スチームアイロンを使うことで、熱が衣服の内部にまで浸透し、ダニを死滅させます。
アイロン掛け後は、ダニの死骸やフンが付着している可能性があるため、掃除機でしっかり吸い取ることが重要です。
また、粘着テープを使って取り除く方法も効果的です。
熱湯消毒後の洗濯
熱湯に衣服を浸し、約10分間つけ置きすることでダニを死滅させます。
その後、通常通り洗濯して干せば処理は完了です。
コインランドリーの乾燥機を利用する
コインランドリーの乾燥機は、中温~高温設定で60℃以上になるため、ダニ退治に効果的です。
自宅の乾燥機では高温にならないことも多いため、コインランドリーの利用がおすすめです。
専門のクリーニング店に依頼する
手間を省きたい方やプロの処理を望む場合は、クリーニング店に依頼するのが確実です。
洗ってしまったのにかゆくなる原因と効果的な保管方法
「仕舞い洗いをしてもかゆくなる」という経験をされた方も多いでしょう。
以下では、かゆくならない仕舞い洗いのコツと保管方法をお伝えします。
仕舞い洗いのポイント
仕舞い洗いをする際には、通常の洗濯だけでなく、目に見えない黄ばみや皮脂汚れもしっかりと除去することが大切です。
これらの汚れが残ると、ダニの餌となり、繁殖の原因になります。
酸素系漂白剤を利用してしっかり汚れを落とすことがポイントです。
また、洗濯槽に残る雑菌も洗濯時に衣服に付着する可能性があるため、洗濯槽の清掃も重要です。
仕舞い洗い時は特に、お風呂の残り湯を避け、新しい水で洗うことをおすすめします。
かゆくならない保管方法
きちんと仕舞い洗いできたら、次に気を付けたいのが保管方法です。
ダニやカビは、汚れや高湿度の環境で繁殖しやすいので、除湿剤や防虫剤の使用をお勧めします。
市販のダニ除けスプレーやダニ除けシートも有効ですが、これらは定期的な交換が必要なので気を付けてください。
加えて、衣服を保管する前に衣装ケースやクローゼットを清潔にし、定期的に部屋の換気を行うことも、ダニやカビの予防に効果的です。
さいごに
長い間しまっていた洋服から嫌な臭いがすると、がっかりするものです。
衣服の臭いを取り除くには、風通しの良い場所での陰干しが効果的です。
特に臭いが強い場合は、スチームアイロンを使ったり洗い直しをする必要があります。
さらに、久しぶりに着用した際にかゆみを感じる原因であるダニは、高温や乾燥に弱いため、スチームアイロンを使用するか、コインランドリーの乾燥機を活用すると良いでしょう。
久しぶりに着る服の臭いを防ぐためには、衣替えの際に少し手間をかけておきましょう。
仕舞い洗いで、目に見えない汚れや皮脂もしっかりと取り除くことが大切です。
衣類の洗い方や収納方法に気をつけて、次のシーズンも気持ちよく着られるようにしたいですね。