この記事では、冷凍された食品が持つ匂いを抑える方法と、その食品を美味しく食べるコツ、さらには匂いが移るのを防ぐための対策について説明します。
食品が冷凍庫に長くあると、どうしても冷凍庫特有の匂いが染みついてしまいます。そのまま食べると、冷凍庫由来の特徴的な風味が口に広がり、美味しく感じられないことも。
しかしながら、ちょっとした前処理や調理の工夫をすることで、匂いのついた食品も美味しく楽しむことができるんです。
たとえば、冷凍したご飯にはお酒を振りかけ、お肉には塩水に浸すなどの方法があります。
この記事では、食品ごとにそんな対策方法を具体的に紹介し、さらには匂いを予防する方法もご説明しています。
冷凍庫の匂いにお困りの方は、ぜひこの記事を最後まで読んでみてくださいね。
冷凍した食品の匂いを抑えるテクニック
では、冷凍庫の匂いがついた食品をどうにかしておいしく食べる方法を探っていきましょう。
冷凍ごはんの匂い対策
普段よく食べるごはんですが、冷凍してしまうと匂いが気になることがありますね。そこで役立つのが、日本酒を使った方法です。
大切なポイントは、ここで使うのは料理酒ではなく、普通の日本酒であることです。料理酒には塩分が含まれているため、ごはんの味を変えてしまう恐れがあります。
純粋な日本酒、または食塩無添加の高品質な料理酒を使いましょう。
やり方は非常にシンプルです。
耐熱皿に移した冷凍ごはんに、大さじ1杯の日本酒をまぶしかけます。そして、5分程度その状態で放置してください。この5分の間がポイントです。
その後、ラップを軽くかけて、電子レンジで2~3分加熱します。レンジの機種に合わせて加熱時間を調整してください。
これでごはんの気になる匂いが減っているはずです。
5分の待ち時間で日本酒がごはんに染み込み、ラップを軽くかけることでアルコールと一緒に匂いを逃がすのがコツです。
匂いがまだ気になる場合は、オムライスにしたりチャーハンにしたりなど、味を付けた料理にするといいでしょう。
冷凍野菜の匂い対策
冷凍した野菜にも、ごはんと同様に日本酒を使った方法が適用できます。
とはいえ冷凍野菜は料理して食べることが多いので、調味液に入れたり味付けする場合は、そのまま使っても匂いはあまり気にならないかもしれませんね。
冷凍した肉の匂い対策
冷凍していた肉を扱う際には、2つの方法が効果的です。
塩水を使う方法と、牛乳を使う方法です。
塩水に浸けるやり方
塩水はすぐに用意できますが、処理に2日程度かかってしまいます。しかし時間をかけるかいはあり、匂い除去とともに食感の向上も期待できます。
時間がある場合は挑戦してみましょう。
- 使う肉と同じ量の水を計り、ポリ袋に入れます。
- その水に対して3%の割合で食塩を加え、よく混ぜて溶かします。
- 肉を加え、冷蔵庫で2日間放置します。
これで匂いが軽減されているので、水分を拭き取ってから調理してください。
牛乳を使うやり方
次に、牛乳を使った方法ですが、これは1時間ほどで完了します。
ただし、肉に牛乳の匂いが残ることがありますので、牛乳の匂いが気にならない料理、例えばカレーやシチューなどの煮込み料理に向いています。
手順は簡単です。まず肉を冷蔵庫で解凍し、その後1時間ほど牛乳に浸します。
牛乳を洗い流せば料理に使えます。
冷凍した魚の匂い対策
魚の匂い取りは、冷凍庫の匂いと魚自体の匂いの両方があり、少し難しいです。
塩水を使う方法もありますが、ここではもう少し進んだ方法を紹介します。塩湯を使い、魚をお湯で解凍する方法です。
手順は次の通りです。
- 40度くらいのお湯を適量用意し、3%の塩を入れて溶かします。
- 凍った魚を入れて、解凍されるまで待ちます。
- 解凍したら、魚を取り出し、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。
- 新しいキッチンペーパーを水で湿らせてから魚を包み、1時間ほど冷蔵庫で休ませます。
それでも匂いが残る場合は、生姜やニンニクなどの強い香りの調味料を使った料理にするのがおすすめです。煮魚やイタリアンスタイルなど、味の強い料理で匂いをカバーしましょう。
冷凍室で変な匂いが付く原因
冷凍した食材の匂い対策を学んだところで、次は冷凍室特有の匂いの原因に目を向けてみましょう。
冷凍室から感じる独特の匂いは、様々な要素が混ざり合って生じています。
具体的には、以下のようなものが原因となっているんです。
・食材から出る液体が乾燥して生じる匂い
・ビニール包装の劣化による匂い
・冷凍庫自体から発するプラスチック系の匂い
これらの要因が組み合わさり、説明しにくい独特な匂いを生み出しています。これはなかなか厄介なものです。
ただラップで包んだだけの食材をこの環境に入れたとすると、変な匂いが移るのは避けられません。
匂いが移らないようにする予防法については、次のセクションで詳しく説明しています。気になる方は是非チェックしてみてください。
冷凍庫の嫌な匂いを消す方法とニオイ移り対策
冷凍庫からの不快な匂いを取り除く一番の方法は、「徹底的に掃除する」ことです。
掃除と一緒に、古くなった食品も思い切って捨ててしまいましょう。
重要なのは、冷凍庫内の匂いの源を根こそぎ取り除くことです。
掃除の手順は以下の通りです。
- 長く放置された食品や不要なものがあれば処分します。
- 食材はいったん冷蔵室に移します。
- 冷凍室内をきれいに掃除します。
- 消毒用アルコールで拭き上げます。
- 食品を冷凍庫に戻してフィニッシュです。
薄めた中性洗剤やお掃除シートなどを使って、冷蔵室の壁や扉のパッキンまで徹底的にクリーニングするよう心掛けましょう。
掃除が終わったら、冷凍庫用の消臭剤を置くとさらに効果的です。
忘れてはいけないのは、適当な掃除では、すぐに匂いが戻ってしまうということです。いちど徹底的にきれいにしたあとは、簡単でも定期的に掃除する習慣を付けるといいですね。
さらに、食品の匂い移りを防ぐためには、食材の包装も重要です。
冷凍する食材は、空気に触れないようにラップでぴったりと包んだ後、冷凍用のジッパーバッグといった保存袋に入れるのがおすすめです。
ラップとジッパーバッグを使いダブルでバリアすることが効果的です。ちょっと面倒ですが、これまで試していなかった人は、ぜひこの方法を試してみてください。
まとめ
今回は、冷凍庫の匂いが付着した食品を美味しく食べる方法や、匂いの移りを防ぐテクニックについてご紹介しました。
冷凍庫の匂いが付いた食材は、下処理に日本酒や塩水を使い、味をしっかりつけることで匂いを抑えるのが効果的です。また、普段の調味料に加えて、香り高い薬味やスパイスを使うことで、より一層おいしくいただけます。
冷凍庫内の匂いの原因は、様々な臭いが混ざり合っているためです。
次に冷凍庫を開けたら、ぜひ掃除をしてみてください。清潔な状態を保つことが、匂いを防ぐ一番の方法です。
また、食品を冷凍する際は、ラップとフリーザーバッグを使った二重の包装で、匂いの移りを防ぐことを忘れずに。この小さな工夫が、食材をフレッシュに保つ秘訣です。