固まった塩をサラサラに戻す方法
スポンサーリンク

料理をしていると、使おうとした塩がカチカチの塊になってしまっていることに気がつくことがあります。

スプーンで砕きながら使う方法もありますが、それには時間もかかり、なかなか大変です。

特に、身体によいと人気の天然塩はミネラルを多く含んでおり、湿気を吸いやすいのでカチカチになりがちなんですよね。

そこでこの記事では、固まった塩をさらさらに戻す方法や、原因を知って固まらないようにする保管のやり方をお伝えしていきます。

塩が固まったときの対処法

塩壺の中で固まった天然塩

料理中に塩がカチカチに固まってしまうと、使いづらくて手間がかかりますね。

例えば、炒め物をしているとき、すぐにパラパラッと塩を振って味付けすることができないと困ってしまいます。

そうならないようにあらかじめ、固まった塩をサラサラに戻しておくと便利です。

フライパンを使って

フライパン

固まった塩は、フライパンで熱するだけで簡単にサラリと崩れてくれます。

フライパンで温める手順は次のとおりです。

  1. 小さめのフライパンに固まった塩を入れます。
  2. 弱火でじっくりと加熱し、木製のヘラでかたまりを崩しながら混ぜます。
  3. 塩がほぐれてきたら火から下ろし、完全にサラリとするまでかき混ぜます。

フライパンに油を入れたりせず、乾煎りすることがポイントです。
強火にしすぎると、塩がカラッとする前に焦げてしまうので、気をつけましょう。

この方法は、小さなかたまりが多い時に特に有効です。大きなかたまりの場合は、中の水分が飛ぶまでに時間がかかるでしょう。

湿気を含んでしっとりした天然塩も、この方法で煎っておけばサラサラとした状態で使うことができて便利ですよ。

電子レンジを使った温め方

電子レンジ
フライパンを使うよりも簡単なのが、電子レンジを利用する方法です。特に塩が大きく固まってしまった場合には、この方法が効果的です。

電子レンジで加熱すると、内部から均等に温められるので、大きな固まりでも速やかにサラサラの状態に戻すことができます。

電子レンジで温める手順は以下のとおりです。

  1. 耐熱のお皿に固まった塩を置きます。
  2. 大きめの固まりはできるだけ細かくしておきます。
  3. 電子レンジで30秒から1分程度加熱します。
  4. 加熱後に冷めたら、フォークでほぐすか、ビニール袋に入れて手で崩します。

大切なのは、蓋やラップをせずに加熱すること、そして少しずつ様子を見ながら加熱をすることです。

蓋やラップをすると湿気が抜けずに上手く乾燥しません。
また、塩のかたまり具合によっては、加熱時間を調整する必要があります。

塩に水分がなくなり空焚き状態になると焦げたり発火するおそれがあり、電子レンジの故障の原因にもなりかねません。

電子レンジを使って塩を温める際には、目を離さず、過加熱にならないように十分に気をつけてください。

瓶の中で固まってしまった塩の戻し方

塩が入ったスパイスボトル

スパイスボトルなどに入れた塩が中で硬くなってしまった場合、煎ったお米を使う方法があります。

生米を乾煎りしたものを煎り米といいます。
長期保存のために作ったり、玄米茶に入っていたりしますね。そのままポリポリと食べたり、雑炊にしたり、サラダのトッピングに使うこともできます。

煎り米は自然の除湿剤として機能します。
煎ることによって、お米に含まれるデンプン質に微細な空気の穴ができ、これが湿気を吸収する役割を果たすんですね。

硬くなった塩が入った容器に煎り米(塩の量によりますが10粒~小さじ半くらい)を入れておくと、塩が再びサラサラになるでしょう。

この方法は、容器から塩を出して加工する手間が省けるため非常に便利です。また、スパイスボトルの出口は通常お米より小さいので、使用時にお米が出てくることはありません。

塩を入れるボトルの穴

除湿に使うための煎り米を作る際は、米を洗う必要はありませんが、もし洗う場合は、煎る前にしっかり乾燥させましょう。フライパンもしっかり乾かしておき、水分も油分もない状態にします。

フライパンをよく熱してから米を入れ、高温で一気に加熱します。
お米を高温で炒ることにより、わずかに膨張して湿気を吸収する穴が多く開きます。

焦がさないように注意しつつ、2分程度で軽く色づくまで煎ります。煎り終えたらしっかり冷ましてから使いましょう。

高温を利用するため、テフロン加工されたフライパンを使うと傷む恐れがあります。お米を煎る際に使うフライパンは、鉄製のものが適しています。古くなったフライパンでもいいでしょう。

塩がかたまるメカニズム

スプーンと塩

塩がかたまる主な原因は「湿気」です。

塩は湿気を吸収する性質があり、その結果、塩の表面がわずかに溶け出します。この状態で塩が乾燥すると、塩の粒子同士が結合し、固まりを形成していくのです。

湿度が変わる環境にあると、塩は吸湿と再結晶を繰り返します。

結晶の表面で微細な結晶が形成され、それが溶けてまた結晶化するプロセスを経て、徐々に大きな塊へと成長していきます。このプロセスが重なると、まるで石のように固い塊ができあがるわけです。

湿気がかたまりの原因となるため、フライパンや電子レンジを使って湿気を飛ばすことにより、塩を元のサラサラとした状態に戻すことが可能になるわけです。

塩をかたまりにくく保管するコツ

パッキン付きの容器に入った砂糖と塩

塩が固まるのを防ぐためには、湿気を避ける保管方法を心がけることが大切です。

購入した塩の袋をそのまま使う人もいるかもしれませんが、輪ゴムやクリップで口を留めるだけでは湿気を十分に防ぐことはできません。

最も効果的なのは、しっかりと密封できるプラスチック製やガラス製の容器に移し替えることです。
ゴムパッキン付きの密閉容器を使用すれば、湿気の侵入をぐっと減らすことができます。

キッチンは水回りのため湿気が多くなりがちです。除湿剤を置く、換気扇を使用する、窓があれば定期的に開けて空気を入れ替えるなどして、湿気対策を行うことも重要です。

さらに、煎ったお米を入れておく方法も効果的です。これは以前に紹介した通りです。

また、市販のドライキーパーを使うのも良い方法です。
シリカゲルや珪藻土を使ったものが人気です。見た目も可愛いのでぜひチェックしてみてくださいね。

塩を保存する最適な場所とは?

オクラに塩をふる

保存容器や湿気対策についてはお話しましたが、保存する場所もとても大切です。

調味料の保存には、常温保存が適しているものと冷蔵保存が適しているものがありますが、塩に関しては常温保存が推奨されます。

冷蔵庫での保存は温度が低く湿度も制御されているため、一見すると塩を固まりにくくするのに適しているように思えます。

しかし、冷蔵庫は扉の開閉によって内部の温度が頻繁に変動します。

さらに、冷蔵庫で冷えていた塩を取り出すと、常温の空気に触れて結露を引き起こし、これが塩に湿気をもたらし、かえって固まりやすくしてしまうんです。

一方、常温ではこのような温度変化による結露の心配はありません。したがって、塩を保存する場合は冷蔵庫よりも、温度変化の少ない常温の場所を選ぶのが良いでしょう。

キッチンの棚やキャビネットなど、直射日光が当たらず、涼しい場所が適しています。

塩の賞味期限について

塩むすび

塩の保存に関して賞味期限が気になることもあるでしょう。

しかし、塩は基本的に賞味期限が設定されていません。

賞味期限は、食品の品質が保証される期間を示すもので、この期間内であれば品質が変わらず美味しく食べられるとされています。塩はその性質上、時間が経っても品質が落ちることはほとんどありません。

塩はその化学的な安定性から、食品として腐ることがなく、食品衛生法上も賞味期限の記載が不要とされているんですね。

したがって、適切な環境で保存していれば、長期間にわたって安心して使用することが可能です。もし塩が固まってしまっても、品質自体は変わらないため、安全に食べることができるのです。

まとめ

今回は、固まった塩をサラサラに戻す方法と、固まるのを防ぐ保管の仕方についてお話しました。

塩は湿気によって固まりやすい性質を持っています。一度固まってしまった塩はフライパンなどで加熱することで水分を飛ばせば、元のサラサラ状態に戻すことができます。

また、塩を固まりにくく保つためにも、重要なのは湿気対策になります。煎り米やドライキーパーを入れておくのがおすすめ。
湿気が少ない場所で適切に保管して、いつも使いやすい状態を維持しておきたいですね。

いつでもサラサラの塩を使えるよう、上手に保管してくださいね。

スポンサーリンク