
うっかり敷布団にカビを生やしてしまった…。これって、フローリングの部屋に直に布団を敷くと、やってしまいがちな失敗です。

具合が悪くて数日布団を敷きっぱなしにしていたら、敷布団がびっしょり濡れていて、よく見ると黒い斑点が…
通気性のある畳や高さのあるベッドとちがい、フローリングは汗が結露してカビが生えやすいんですよね。

最近引っ越したばかりなんですが、前はベッドを使っていたので、知りませんでした…。カビた布団はもう捨てるしかないですよね?
カビは体に悪いですからね。捨てるしかないのかなって思ってしまいますが、でも布団って安いものではないし、引っ越しでお金を使ったでしょうからまた買い直すのもたいへんですよね。
そこで今回は、敷布団に生えてしまったカビを落とすことはできないのか?できるならどんな落とし方があるのかについて調べました。
カビを落として使い続けるにしろ、新しい布団を買い直すにしろ、これからまた敷布団がカビないようにするための対策もしなければなりませんよね。
フローリングの部屋に敷く布団にカビを生やさないための方法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
敷布団にカビが生えたら捨てるしかないの?
カビが生えた敷布団なんてもう使えない!布団を買い直すのは懐が痛いけど、病気になったらもっとたいへん!
と、考えてしまうのは、家族の健康を預かる主婦としては当然だと思います。
カビがついた布団を使い続けることで、アレルギー症状が出たりや肺の病気などにかかってしまう可能性がありますからね。
でも、敷布団がカビてしまっても、今いるカビ菌を殺してしまえば、そのまま使い続けても大丈夫。
布団に生えるカビは浴室などに生えるのと同じ黒カビという種類です。黒カビはカビ毒を作ることはなく、カビの胞子を吸い込むことで体に害があるのです。
ですからカビが増えて胞子をばらまくことがないよう、カビがついたところはきちんと洗って取り除き、除菌してしまうことが大切です。
具体的には次の章でお伝えしますが、漂白剤やアルコールなどを使って、布団についたカビ菌を死滅させることができます。
ただし、カビが残した黒い色までは取り去ることができません。

この黒い斑点や染みはもう取れないのね…
お風呂場のタイルの目地などもそうですが、カビキラーを使えばカビを落とすのは簡単でも、奥まで染み込んだ黒い色はなかなかしつこいですよね。
布地に残った黒カビの色も簡単にはとれないんですね。
黒く残ってしまった色素だけなら体には悪くないので、そのまま寝ても大丈夫なのですが、やはり見た目が悪いとか、どうしても気持ち悪いという場合は買い替えるしかないでしょう。
染みが残っても気にしなければ、敷布団にカビが生えたからといって、捨ててしまう必要はありません。
次に紹介する方法で、カビ菌を落としてしまえば大丈夫ですよ。
敷布団に生えたカビの落とし方は?
それでは、敷布団に生えてしまったカビの落とし方について書いていきますね。
敷布団にかけていたシーツやカバー類、敷布団そのもの、そして布団をしていた床について、順番にご説明していきます。
シーツやカバー類
まず、シーツや布団カバーがかかっている場合はそっと剥がしてください。カビの胞子が飛ばないように注意して、バサバサはたいたりしないでくださいね。
シーツやカバーについた黒カビは、酸素系漂白剤を使って殺菌していきます。
酸素系漂白剤とは、ワイドハイターなどの衣料用の漂白剤や、オキシクリーンなどの製品です。色柄ものに使えるのが特徴です。
カビの部分からしっかりと液が染み込むように浸け込みます。1時間ほど浸け置きしておきます。
漂白剤での浸け置きが終わったら、洗濯機で普通に洗い、天日や乾燥機などで乾かします。
この作業で、カビ菌の除去はできますが、黒い染みが完全に取れるところまではいかないと思います。多少は薄くなったと思いますが…。
奥の手:色が抜けてもいいならば…
真っ白のシーツだったり、一部の模様が色抜けしても構わないということでしたら、部分的に塩素系漂白剤を使ってみてもいいでしょう。
塩素系漂白剤とは、カビキラーやキッチン泡ハイターなどの、臭いがツンとする製品のことです。こちらは酸素系漂白剤と違って、布地の色や模様まで抜けてしまいます。
塩素系漂白剤を黒カビの気になる部分に吹き付け、時間をおいてから、よくすすいでください。他の洗濯物などに液がかからないように注意してくださいね。
敷布団
敷布団そのもののカビを落とすのは、丸洗いできないだけに難しくなりますね。敷布団のカビは、表面を重曹水で、奥の方まで入り込んでいるカビを消毒用エタノールで除菌していきます。
敷布団も、カビの胞子を飛ばさないために、バタバタとふるったり掃除機をかけたりしないようにしてください。
スプレー容器に重曹水を作ります。水100mlに重曹を小さじ1杯を入れ、よく振り混ぜて溶かしてください。
カビが生えている布団に重曹水をスプレーし、3分ほど放置したあとキッチンペーパーなどで拭き取ります。カビの掃除はペーパーやウエスで使い捨てにするといいですよ。
次に、消毒用エタノールを敷布団にスプレーしていきます。
消毒用エタノールは、パストリーゼやキッチン用の除菌アルコール製品を使うか、薬局に売られている消毒用エタノールをスプレー容器に入れて使いましょう。
ちなみに無水エタノールの場合は、8:2に薄めれば消毒用として使えます。薬局で購入するときに注意してくださいね。
敷布団の奥まで濡れるようにスプレーし終わったら、外でしっかりと日に当てて乾燥させましょう。
もし、カビがカバー類だけにしか見られなかった場合も、敷布団までカビが入り込んでいると思われますので、この方法で除菌することをおすすめします。
フローリング
布団を敷いていたフローリングにもカビ菌がついています。
フローリングは、酸素系漂白剤を溶かした液を使って拭き掃除をしましょう。水拭きのあとはしっかりと乾拭きをして乾燥させます。
素材を傷める恐れがあるため、いきなりエタノールをスプレーしたりしないでくださいね。
床や布団に掃除機を掛けるのは、カビの除菌が終わってから行ってください。よく換気をして、空気中にもカビ菌が残らないようにしましょう。
敷布団がカビない方法が知りたい
布団に生えたカビの除菌はなかなかたいへんですね。今後はしっかり予防をして、カビを発生させないようにしましょう。
布団にカビを生えさせないためには、カビが繁殖しやすい環境を作らないことが大切です。
すなわち、黒カビが好きな、ジメジメして温かく、栄養豊富な環境ですね。
ところが、人が寝ている布団はまさにそのとおり、温度は体温で、湿度は汗で、栄養は皮脂などの汚れで、完璧に条件がそろっているのです。
ですから、寝ている間は仕方がないですが、起きたらきちんとリセットしてあげることが重要なんですね。
そこで、今後は次のことを実行するようにしましょう。
- 布団は毎日上げ下ろしして万年床にしない
- 敷布団の下にすのこや除湿マットを敷き、湿気がこもるのを防ぐ
- 定期的に日干ししたり、布団乾燥機を使ったりして乾燥させる
- 部屋の掃除や布団カバーの取替えを行い、清潔を保つ
- 部屋の換気や除湿をしてカビ菌が繁殖しないようにする
特に除湿マットはおすすめです。シリカゲルを使ったマットは、日に干して何度も再生できるのでとても重宝しますよ。
すぐにマットを用意できない場合は、新聞紙やバスタオルなどを敷いてこまめに取り替えるようにするといいでしょう。
日中働いていると布団を外干しするのが難しいことも多いですが、家の中で陰干しするだけでもいいですし、布団乾燥機を利用してもいいですね。
除湿機の乾燥モードで風をを布団に当てるのも効果的ですよ。
さいごに
今回は、フローリングに敷いた布団にカビが生えてしまったという場合の対処法をご紹介してきました。
敷布団にカビが生えても、すぐに処分したりあわてて買い直したりする必要はありません。
まずは健康に悪いカビ菌を取り除き、その後はカビが生えにくい環境を保つようにしてくださいね。
フローリングに布団を直接敷くと、あっという間に結露やカビで布団がダメになります。私も初めて経験したときはびっくりしたと同時に泣きたくなってしまったものです。
今では、シリカゲルの除湿マットや除湿機を使って、フローリングの寝室でもカビに悩まされないようになりました。
あなたもカビが生えにくい環境を整えて、毎晩気持ちよく眠れるようにしてくださいね。