電子レンジの温度は設定できる?
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電子レンジの出力(ワット数)と温度は、直接関連しているわけではありません。

電子レンジは、オーブンのように箱の内部を加熱する仕組みではなく、食べ物にマイクロ波を当てて食べ物の中から加熱する家電です。

このため、電子レンジ内の具体的な温度を設定することはできないのです。

ただしセンサー機能が搭載された最新の電子レンジでは、温めムラを減らすために部分的に温度を管理することができるようです。

電子レンジでは、使う食材によってはかなり高温になることもあるので、耐熱性の容器を使用することが重要です。

この記事では、電子レンジのワット数と温度に関する情報をお伝えします。
また、どの程度の耐熱性を持つ容器が必要か、電子レンジ使用時に注意が必要な食材についても詳しく解説していきます。

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500W、600W、700Wの電子レンジの温度について

電子レンジを開ける人

電子レンジのワット数は、電力の強さを示しており、具体的な温度とは直接関係ありません。

電子レンジはマイクロ波を使って食品を内側から温めます。これはオーブンのように、庫内の温度を設定して外側から温める方式とは異なります。

ワット数が異なる電子レンジを使っても、食品が達する最高温度は同じです。
そのかわり、その温度に達するまでの時間は、ワット数によって異なります。

なので、500W、600W、700Wで同じ重さの同じ食材を温めたいときは、温度ではなく時間(600Wで7分なら700Wで6分など)で調整をするのですね。

結論として、電子レンジのワット数を温度に換算することはできないということになります。

温度調節や設定が可能な電子レンジの機能について

電子レンジ

お伝えしたように、電子レンジのワット数は加熱の強さを示していて、直接の温度調節や設定は基本的にできません。

しかし、最新の電子レンジには多様な機能があり、完全にはできないものの、ある程度の温度調節や設定が可能です。

以下、電子レンジで使える主な温度調節機能を紹介します。各機能の詳細については、製造メーカーのホームページなどで確認してください。

ワット数のボタン切り替え
電子レンジのワット数を200W、600W、700W、1000Wなど、ボタン操作で変更できます。

赤外線センサー
食材から放出される赤外線を測定し、その情報を基に食品の温度を判断して、ワット数や加熱時間を調節します。

湿度センサー
食材からの水蒸気量を測定し、それに応じてワット数や加熱時間を調整します。

重量センサー
食材の重さを測定し、それに基づいて加熱時間を計算して、ワット数や加熱時間を調節します。

温度センサー
レンジ内の温度を測り、その情報をもとにワット数や加熱時間を調整します。

半解凍・温度調節
冷凍された肉や魚を半解凍し、包丁で切れる程度まで柔らかくします。


これらの機能により、電子レンジの利用範囲が広がり、さらに便利になっています。

電子レンジに適した容器と耐熱温度について

レンジと耐熱容器

電子レンジで使用する際、安全に加熱できるラップや容器は耐熱温度が140℃以上のものが適しています。

特に油分が多い食品を加熱する場合、100℃を超えることが多いため、140℃以上耐えられる耐熱性が求められます。

また、容器の素材にも注意が必要です。電子レンジで使用できる素材とそうでない素材を以下にまとめました。参考にしてください。

電子レンジで使用可能な素材
・耐熱ガラス容器
・耐熱プラスチック容器
・耐熱ラップ
・陶器、磁器
・シリコン製の容器
・防水・防熱機能付きの紙皿や紙コップ

電子レンジで使用不可な素材
・金属製の容器
・アルミホイル
・耐熱性がないガラス容器
・耐熱性がないプラスチック容器
・低温で焼成された陶器
・通常の紙皿や紙コップ
・木製の器など

これらの情報を参考にして、電子レンジを安全に使いましょう。

電子レンジの消費電力について

弁当を電子レンジに入れるところ

電子レンジを使う際、ワット数が大きいと消費電力も増えますが、加熱時間が短されることで電力消費を減らすことが可能です。

それでは、ワット数ごとにどのくらいの消費電力がかかるのか、計算してみましょう。
電気料金の算出方法は以下の通りです。

電気料金 = 使用するキロワット数(kW) × 使用時間(h) × 1kWh当たりの電気代

例えば、500Wの電子レンジでコンビニ弁当を3分加熱する場合、電気料金はこのようになります。

電気代が1kWhあたり27円だとすると、
0.68円 = 0.5kW × 3分 ÷ 60分 × 27円/kWh

600Wの電子レンジで同じ弁当を3分加熱すると、料金は以下のようになります。
0.9円 = 0.6kW × 3分 ÷ 60分 × 27円/kWh

ただし、600Wの電子レンジだと加熱時間が2分半で済むため、結果的に500Wの時と同じ料金になるんですね。
0.68円 = 0.6kW × 2.5分 ÷ 60分 × 27円/kWh

単純にワット数が低いからといって電気料金が安くなるわけではありませんので、注意が必要です。

電気料金を節約するためには、温める食品の大きさや厚みを均一にしたり、一度にたくさん詰め込み過ぎないようにしましょう。

加熱ムラができると、何度も追加で加熱をすることになってしまうからです。

また、電子レンジ内部を清潔に保ち、ホコリやゴミが加熱されてしまわないようにしましょう。安全のためや、機器を長持ちさせるためにも気を付けたいですね。

爆発するかも?電子レンジに入れないほうがいい食材

電子レンジで卵が破裂

電子レンジのマイクロ波は食材の水分を振動させ、摩擦熱を生じさせます。
そのため、水分が少ない食材は電子レンジで効果的に温めることができません。

また、電子レンジによって温めることで爆発のリスクが高まる食材がいくつかあります。

生卵・ゆで卵

卵は、殻ごとまたは割った状態で電子レンジで加熱すると爆発する可能性があります。
これは、電子レンジが食材を内側から温めることに起因しています。

加熱が始まると、卵黄が最初に熱を持ち始め、沸騰に至ります。
しかし、殻や卵白の膜に囲まれているため、沸騰した卵黄が膨張し、最終的には殻や膜を破って爆発することになるんです。

これは生卵だけでなく、ゆで卵においても同様です。

食材の内部に発生した蒸気の逃げ道がない場合、圧力が増してしまい、最終的には食材が破裂するということです。

ウインナーやミニトマトなど

ウインナーに切れ目が入っている

ウインナーやミニトマトなど、薄い皮や膜で覆われている食品も危険です。
これらの食品も内部から加熱されると、内部の水分が膨張し、皮が張り裂けることで爆発するリスクがあります。

ウインナーなどを電子レンジで加熱したい場合は、切れ目を入れておくと良いでしょう。これにより、熱や圧力が外に逃げる道ができ、爆発のリスクを軽減できます。

パッケージに電子レンジでそのまま加熱する調理法が記載されている商品もあります。そのような場合は、指示に従ってそのまま加熱しても問題ないでしょう。

さつまいもなど

さつまいもなどのイモ類やニンニクは、水分が比較的少ないため、電子レンジで加熱する際には特に注意が必要です。これらの食材は、水分の少なさから加熱時に焦げやすく、場合によっては発火するリスクもあります。

水分量が少ない食材を電子レンジで温める場合は、事前に水に浸すなどして適度に水分を含ませる工夫をすると良いでしょう。

たとえばさつまいもなら、調味液に浸した状態で加熱したり、濡らしたキッチンペーパーに包んでから加熱するなどです。

まとめ

電子レンジのワット数は、その電力出力を表しており、これを直接的な温度へ変換することはできません。

電子レンジは内部から食材を温める特性を持っているため、特定の食材では爆発や発火のリスクがあります。このため、使用時にはこれらのリスクに十分注意することが重要です。

また、ワット数にかかわらず、食材は高温になるまで加熱されますので、十分な耐熱性をもったラップや容器を使うことも大切です。

最新の電子レンジには、赤外線センサーなどの先進的な機能が搭載されているものがあります。これらの機能を備えた電子レンジは、内部の温度を監視し、適切なワット数や加熱時間へ自動調整してくれます。

温度設定を重視する方は、このような機能を持つ電子レンジを選ぶと良いでしょう。

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