プリンにすが入ってしまう
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プリンの表面や中に小さな穴ができることを「す」が入ると言いますよね。
プリンに「す」ができると、見た目も食感も悪くなってがっかりです。

でも、なぜプリンに「す」ができるのでしょう?
どうしたら失敗しないで、なめらかな美味しいプリンを作ることができるのでしょうか。

ひとことで言うと、「す」がたつ現象は、加熱のし過ぎでおこります。
この記事で、くわしくみていきましょう。

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プリンに「す」ができる原因って何?

プリンの表面にすが入っている

ゼラチンを使ったプリンでは問題ないですが、オーブンや蒸し器で加熱するタイプのプリンを作ると、よく「す」ができます。
「す」が入ると、穴がポコポコしていて見た目が悪く、食感もなんだかぼそぼそしてしまうんですよね。

なぜプリンに「す」ができるのかというと、それは加熱の仕方に原因があるんです。

プリンの大事な成分である卵には、タンパク質が含まれていて、加熱すると固まります。
プリンが固まる温度はだいたい60~70度くらいなんですが、水が沸騰する温度は100度ですよね。
この温度差が、「す」ができる大きな原因なんです。

つまり、プリンに「す」ができるのは、高温で加熱したときに起こるんです。
高温で加熱すると、タンパク質は固まるけど、水蒸気も発生します。この水蒸気が出ていくときに穴ができて、「す」ができるんですね。

オーブンでプリンを焼く場合、160度で約30分が適切な加熱時間と温度だと言われています。
オーブンで焼くときは、天板にお湯を入れて蒸し焼きにするのが一般的です。
オーブンによって違いますが、基本的には中温でじっくりと蒸し焼きにするのがいい方法とされています。

レシピを見ながら料理をする女性

また、プリン液に溶け込んでいる空気の量も関係してきます。
空気がたくさん含まれていると、加熱によって泡になってしまうからです。

ここでも温度が関係し、冷たい液には空気が溶け込みやすいのです。
プリン液を型に入れる前に少しあたためておくと、すが立ちにくくする効果があります。

プリンのレシピで牛乳をあたためる工程も、砂糖を溶かすだけでなく空気を抜くという意味もあるんです。
レシピの工程には意味があるので、省略しないようにしましょうね。

「す」とは

茶碗蒸し

「す」についてもう少しくわしく話しますね。

「す」を漢字で書くと「鬆」です。
この漢字は「あらい・ゆるい」といった意味があって、たとえばみかんなどの柑橘類の果汁が少なくなってスカスカになることを「鬆上がり(すあがり)」といいます。

人参や大根を輪切りにすると穴が空いていることもありますよね。

調理により起こる「す」は、プリンだけでなく茶碗蒸しや湯豆腐などの料理を思い浮かべてください。
これらは繊細な温度管理が要求される料理であり、特に蒸し料理においてはその重要性が増します。

過剰な加熱が行われると、これらの食品はスポンジのように無数の小さな穴が開いてしまいます。
これが「すが入る」または「すが立つ」と表現される状態です。

この「す」の現象は、食品の質感や見た目に大きな影響を与えます。
例えば、茶碗蒸しの場合、滑らかで均一な質感が理想とされていますが、すが入るとその質感は損なわれ、食感が粗く、見た目も雑になります。

同様に、プリンにおいても、クリーミーで滑らかな口当たりが重要ですが、すが入ることでその理想から遠ざかります。

オーブンでプリンを焼く時の「す」対策

なめらかプリン

オーブンでプリンを焼く時に「す」を防ぐためには、ちょっとしたコツがあります。

まず、オーブンで焼く準備を見直してみましょう。

プリンを焼く時は、お湯を使っているかどうか、そしてプリンを天板に直接置いていないかをチェックしてください。
特に、プリンを天板に直接置くと、熱が直接伝わってしまって、「す」ができやすくなります。

なので、オーブンでプリンを焼く時は、天板にタオルを敷いて、その上にプリンカップを置くのがオススメです。
そして、プリンカップの半分くらいまでお湯を注ぎます。

オーブンの温度設定にも気を付けましょう。
160度で焼くレシピもあれば、90度でじっくり焼くレシピもあります。
どちらがいいと一概には言えないのですが、低温で焼く場合は焼き時間が長くなることを覚えておいてください。
レシピによって違いますが、大事なのは天板に直接プリン型を置かないことです。

次に、蒸し器を使う時のポイントです。
お水を沸騰させてからプリン型を置きます。その後、水が静かに沸騰し続けるように、火力を弱めます。
火力が強すぎると「す」ができやすくなるので、沸騰したら弱火にしてください。

プリンに「す」ができる時の状況とその条件

お菓子作りをする女の子

プリン作りで「す」ができる条件について、もっと詳しく見ていきましょう。

①布巾を使わない場合

普通、オーブンでプリンを焼く時は布巾を敷くことがすすめられています。
これは、直接の熱が強くプリンに伝わりすぎないようにするためなんです。
でも、布巾を敷かなくても、温度設定や加熱時間がちょうどよければ、「す」のないプリンが作れることもあります。
つまり、布巾を使うことは必ずしも必要ではないんです。

②焼き時間を長くした場合

例えば、オーブンを160度に設定して、焼き時間を普通の2倍にしたらどうなるかというと、特にカラメルの近くに「す」ができることがあります。
焼き時間が長すぎると、温度を高くするのと同じように、「す」ができる原因になります。
だから、焼き時間には気を付けないといけません。

③オーブンの温度を上げた場合

たとえば、オーブンの温度を160度から180度に上げたら、プリン全体に「す」ができやすくなります。
これは、プリンの表面がでこぼこになるだけでなく、食感もぼそぼそになる原因になります。

温度の設定は、プリンに「す」ができる最も大きな原因と言えます。
焼く時の温度設定には、特に注意しましょう。

④お湯の量を調整する

お湯が足りないと、ちゃんとした蒸し焼きにならず、「す」ができることがあります。

反対に、お湯が多すぎると他の問題が起こることもあります。でも、お湯をプリンカップの半分くらいまで入れても大丈夫。

適切な量のお湯を使うことは、おいしいプリンを作る上で大事ですが、少し多めでも大きな問題にはならないことが多いです。

まとめ

これまで、プリンに「す」ができる主な理由と、それを避けるための方法についてお話ししました。

プリン作りで「す」ができる一番の原因は、オーブンや蒸し器を使う時の高温です。

焼き時間を調整することや天板に布巾を敷くことも大切ではありますが、一番大事なのは焼く時の温度をちゃんと管理することです。
適切な温度で焼くことが、おいしいプリンを作るコツです。

焼く時の温度設定をチェックして、ぜひおいしいプリン作りに挑戦してみてください。
楽しいお菓子作りの時間を楽しんでくださいね!

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