オオイヌノフグリとネモフィラの違いと見分け方
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春の訪れとともに、私たちの周りは様々な花で彩られます。
特に目を引くのが、さわやかな青色のオオイヌノフグリとネモフィラです。

しかし、これらの花は見た目が似ているため、どちらがどちらか分かりにくいことも。
この記事では、オオイヌノフグリとネモフィラの違いを詳しく解説し、簡単に見分ける方法をご紹介します。

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オオイヌノフグリとネモフィラ、見分けるポイント

オオイヌノフグリとネモフィラ

これらの花は見た目が似ていますが、よく見るといろいろな点で違いがわかります。

違い:どんな植物?

オオイヌノフグリはオオバコ科に属し、日本をはじめとするアジアの温帯地域に広がっています。
ヨーロッパから明治時代に日本に伝わりました。

一方で、ネモフィラはムラサキ科に属し、元々は北アメリカや南アメリカが原産です。

違い:いつ花が咲くの?

オオイヌノフグリもネモフィラも春の花ですが、開花する時期に少し差があります。
オオイヌノフグリは3月から4月にかけて開花し、ネモフィラは4月から5月が見頃です。

肌寒い時期に咲くのがオオイヌノフグリ、暖かくなってから咲くのがネモフィラです。

花びらの大きさの違い

オオイヌノフグリとネモフィラの花びらの大きさは、はっきりと違います。
オオイヌノフグリの花びらは約7~10mmの小さなものですが、ネモフィラは2cmほどの大きな花びらを持ちます。

このサイズの違いは、比較すると一目瞭然ですね。
なので、実際にいちど両方の花を見てみると、間違うことはなくなると思いますよ。

花びらの数の違い

オオイヌノフグリとネモフィラの花弁の数の違い

オオイヌノフグリは4枚の花びらを持ち、一方ネモフィラは5枚の花びらが特徴です。

葉の形状の違い

オオイヌノフグリの葉は丸みを帯びた卵形で、辺りが少しギザギザしています。
大きさは1~2cm程度です。

ネモフィラの葉は長くて楕円形、羽のように分かれた形状が特徴です。
辺りもギザギザしており、大きさは約2~4cmと、オオイヌノフグリより大きいです。

どこで見られるか

オオイヌノフグリは日本の至る所に自生している植物で、野原や道端など様々な場所で見られます。

一方、ネモフィラは北アメリカ・南アメリカ原産の観賞用の花で、主に鉢植えや花壇など特定の場所で育てられています。

強さの違い

オオイヌノフグリの繁殖

オオイヌノフグリは繁殖力が強く、乾燥にも強い性質を持っています。
このため、一度生育を始めると、どんどん周囲に広がっていきます。
これが時には他の植物に影響を与えることもあります。

一方、ネモフィラは管理が必要な植物で、特に寒さに弱いです。
そのため、オオイヌノフグリほどの繁殖力はありません。

寿命の違い

オオイヌノフグリは多年草で、その繁殖力の高さから数年間にわたって成長を続けます。
対してネモフィラは一年草で、一定の期間で一生を終えます。

繁殖方法の違い

ネモフィラとオオイヌノフグリは、虫による受粉で繁殖します。
しかし、オオイヌノフグリは環境によっては自己受粉する能力も持っています。

開花期間の違い

オオイヌノフグリの花は、開花してから約3日間で終わる短命な花です。
これは自己受粉の能力とも関連しています。

一方でネモフィラは、開花してから約1ヶ月間もの間、その美しい姿を見せてくれます。

ネモフィラとオオイヌノフグリの区別の仕方

岡山フォレストパークのネモフィラ

これまでの説明で、ネモフィラとオオイヌノフグリにはいくつもの違いがあることが分かりました。
これらの花を簡単に見分けるために、特に注目すべきポイントは次の通りです。

・花びらの枚数
・花のサイズ
・葉の形状
・どこで咲いているか
・いつ咲くか

これらを基準にしてみると見分けやすくなりますし、実際すぐにわかるでしょう。

オオイヌノフグリの特徴
・花の直径は約1cmで青い色をしており、花びらは4枚です。
・葉は丸い卵形で、大きさは1~2cm程度。
・開花時期は3月頃からで、まだ少し寒い時期です。
・公園や道端、駐車場など、様々な場所で見られます。

ネモフィラの特徴
・花の直径は約2cmで青く、花びらは5枚です。
・葉は長く細い楕円形で、辺りがギザギザしていて、2~4cmの大きさ。
・開花時期は4月頃からで、暖かくなってからです。
・主に花壇など人工的な場所で育てられ、鑑賞されます。

オオイヌノフグリとネモフィラの花:由来と別名

たんぽぽとオオイヌノフグリ

オオイヌノフグリとネモフィラ、これらの美しい青い花たちは、それぞれユニークな背景と魅力的な別名を持っています。
ここでは、それぞれの花の名前の由来と、それらに付けられたロマンチックな別名について掘り下げてみましょう。

オオイヌノフグリの名前の起源

オオイヌノフグリの名前は、イヌノフグリという植物の果実が犬の陰嚢に似ていることからつけられました。
オオイヌノフグリは、イヌノフグリよりも大きいという特徴を持っているため、このような名前がついています。

オオイヌノフグリの別名

オオイヌノフグリは「星の瞳」や「天人唐草」といった美しい別名があります。
「星の瞳」という名前は、高岡虚子の俳句「犬ふぐり星のまたたく如くなり」から来ています。
「天人唐草」という別名では、山岸京子さんの漫画が有名ですね。

ネモフィラの名前の由来

ネモフィラは、その原産地である北アメリカ西部の森林地帯に自生することから、「小さな森を愛する」という意味のギリシャ語に由来しています。

また、漢字では「瑠璃唐草」と書きます。
「天人唐草」と似ていることが、違う植物なのに間違われやすい原因のひとつかもしれませんね。

ネモフィラの別名

ネモフィラは、「天を見上げる青い瞳」や「イエスキリストの瞳」といった、その美しい青い花からインスパイアされた名前で呼ばれることがあります。

オオイヌノフグリとネモフィラの見分け方:まとめ

空き地や道端などでよく見かける青い花があれば、それはオオイヌノフグリである可能性が高いです。
オオイヌノフグリは自然発生しやすく、野生的な環境に強い特性を持っています。

一方、ネモフィラは花公園や庭園など、人の手によって植えられる場所で見ることが多いです。
その美しい青い花は、観賞用として人気があります。

どちらの花か迷ったときは、花の大きさ、花びらの枚数、葉の形状をよく観察してみましょう。
これらの特徴に注目することで、オオイヌノフグリとネモフィラを簡単に見分けることができます。

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