
タオルの臭いって手強いですよね。
洗濯機から出して干すときには柔軟剤のいい香りがするし、乾いたあとも大丈夫そうだったのに、濡れた手を拭いたとたんに生乾き臭が復活!
拭いた手にいやな臭いが残ったりして、腹が立つんですよね~

そうなの。市販の洗剤に重曹やセスキをプラスして、ちゃんと洗っているのに…
しっかり洗濯していても、なんともいえない臭いが残ってしまう。
使うたびに不快な思いをするのはイヤだけど、かといってまだ傷んでいないタオルを捨てちゃうのはもったいないですよね。
そんなときに試したい、クエン酸で洗濯するというやり方があるんです。

クエン酸?それなら水垢の掃除をするために買ったのがあるわ。
そうそう、よく重曹と一緒にエコ掃除に使う、あの「クエン酸」です。
ドラッグストアや100円ショップなどで手軽に購入することができますね。
今回は、このクエン酸を使った洗濯がタオルの臭いとりに効果がある理由と、洗濯の手順をご紹介したいと思います。
とっても簡単なので、ぜひ試してみてくださいね。
タオルの臭いとりにクエン酸洗濯がおすすめなわけ
きちんと洗って乾かしたのに残っているタオルの臭いに「クエン酸」が効果的なのはなぜなのでしょうか?
それは、クエン酸が弱酸性だからです。
普段使っているアタックやトップなどの合成洗剤の多くは弱アルカリ性で、酸性の汚れを中和して落とす仕組みです。
粉石鹸を溶かした液も弱アルカリ性ですし、重曹やセスキも、アルカリの力で酸性の汚れを落とすものなのです。

洗剤にセスキでパワーアップしてたつもりだったけど、酸性の汚れにしか効果がなかったのね。
通常の洗濯では、皮脂やタンパク質など酸性の汚れはスッキリできても、臭いの元になるアルカリ性の汚れは残ったままになりがちなんですね。
ちなみにアルカリ性の臭いで代表的なのは、アンモニアやアミン類です。
アンモニアはトイレの臭いや動物の糞尿の臭い、アミンは魚の生臭いニオイだといわれます。なかなか強烈な悪臭ですよね。
また、汗はもともとは中性や弱酸性ですが、時間がたって分解されるとアンモニアになりアルカリ性になります。タンパク質汚れもアンモニアやアミンなどに分解されます。
このようにニオイの原因になる汚れは様々なので、使う洗剤を変えてみるのは有効な手段となるわけですね。

じゃあ、さっそくクエン酸洗濯をしてみようっと!
いつもの洗濯にクエン酸をプラスすればいいのかな?
いえいえ、違いますよ。
クエン酸洗濯は、クエン酸だけを使います。
では次に、クエン酸でお洗濯をする手順をご紹介していきますので、注意点までしっかり読んでから始めてくださいね。
クエン酸洗濯の手順と注意点
クエン酸洗濯のやり方は簡単です。
いつもの洗剤の代わりにクエン酸だけを入れて、いつものように洗濯機を回してください。
水温が低めでもクエン酸は溶けやすいですし、すすぎは一回でも大丈夫です。
クエン酸で洗濯する場合の分量は、
を目安にします。洗濯物の分量に合わせて、水が30リットルだったら30グラムを投入してください。
- 洗濯機にクエン酸を溶かす(水10リットルにクエン酸10グラム)
- 洗濯物を入れ、通常コースまたはすすぎ一回のスピードコースで洗う
- 脱水が終わったら風通しのよい場所に干す
クエン酸洗濯をするにあたって、ニオイ残りの気になるタオルだけを集めてもいいですし、通常のお洗濯として行うのもオーケーです。
というのも、軽い汚れなら水だけでも落とすことができますし、クエン酸には雑菌の繁殖を抑えるはたらきがあるからです。
汚れのひどいタオルなどを洗う場合は、クエン酸洗濯とすすぎ・脱水が終わったあとに通常の洗剤で洗濯をしてもいいでしょう。
注意点は、他の洗剤とクエン酸を一緒につかわないことです。
性質の違うものを混ぜてしまうと、お互いが中和しあって洗剤としての効果がなくなってしまうからです。
洗濯では関係ないと思いますが、間違っても、クエン酸は塩素系の漂白剤(カビキラーやハイターなど)と一緒に使わないようにしてください。
化学反応によって有毒なガスが発生します。使用後に排水管で混ざるのさえ危険です。
また、クエン酸を溶かすときに濃い溶液が手につくと手が荒れることがあります。
クエン酸を使って手洗い洗濯や掃除をするときは、ゴム手袋をして直接肌に触れないようにしてくださいね。
クエン酸は柔軟剤としても効果あり
もうひとつ、洗濯にクエン酸を使う方法をご紹介します。
それは、洗剤としてではなく「柔軟剤」としてすすぎの段階で使うというものです。
合成洗剤でも粉石鹸でも、アルカリの性質を持つ洗剤で洗った洗濯物は、そのままではゴワゴワになってしまいます。
髪の毛にリンスをするように、洗濯物も酸性のクエン酸を使うことでアルカリを中和させると、ふわっとした感触に仕上げることができるのです。
- 洗濯のあとの最後のすすぎの段階で洗濯機を一時停止する
- クエン酸を入れ、洗濯機を再開して最後まで終わらせる
- 洗濯物を干す
柔軟剤として使うクエン酸の分量は、洗濯に使うよりもかなり少なめになります。
水30リットルに1グラムほどでOKです。

いつも最後まで全自動でやってるから、クエン酸を入れるためにタイミングをみて洗濯機を止めるのが面倒かな~
すすぎの途中で洗濯機を止めるのが面倒な場合は、あらかじめクエン酸の水溶液を作っておき、柔軟剤の投入口に入れておけばいいですよ。
クエン酸柔軟剤は、市販の柔軟剤のように香りがないので、柔軟剤の香料が苦手な人にはもってこいですよね。
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まとめ
洗濯したタオルが臭いときにやってみたいクエン酸での洗濯についてご紹介しました。
最後におさらいをまとめておきますね。
- 通常の洗濯洗剤では落としきれない汚れがニオイの原因になっている
- クエン酸を使うことでタオルに残ったアルカリ性の汚れを落とすことができる
- クエン酸洗濯は、洗剤の代わりにクエン酸で洗濯するだけ
- クエン酸は他の洗剤と併用することはせず単体で使う
- クエン酸は柔軟剤としても利用することができる
汚れにはアルカリ性と酸性の汚れがあるので、ひとつの洗剤だけでどちらもスッキリと落とすのは難しいんだということがわかりました。
酸性の汚れが分解されてアルカリ性に変わることもあるので、洗濯物はためずに洗うことも大事ですね。
クエン酸を使った洗濯で、ニオイ残りのないふわふわタオルを楽しみましょう。